東京映画日記

主に映画のレビューについて書きます。

SEARCH -サーチ-ネタバレなし感想

映画「SEARCH サーチ」感想

PC画面の中だけで繰り広げられる繰り広げられるサスペンス!SNSで世界が狭まった今でも家族のことは解らないという普遍的な物語。

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hulu

作品データ

原題 Searching 製作年 2018年 製作国 アメリカ 配給 ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 上映時間 102分 映倫区分 G

キャスト

監督 アニーシュ・チャガンティ
製作 ティムール・ベクマンベトフ セブ・オハニアン アダム・シドマン ナタリー・カサビアン
製作総指揮 マリヤ・ザトゥロフスカヤ アナ・リサ・ムラビナ イゴール・ツァイ
脚本 アニーシュ・チャガンティ セブ・オハニア
撮影 フアン・セバスティアン・バロン
美術 アンヘル・エレーラ
編集 ウィル・メリック ニック・ジョンソン
音楽 トリン・バロウデイル

キャスト

ジョン・チョウ デビッド・キム
デブラ・メッシング ヴィック捜査官
ジョセフ・リー ピーター
ミシェル・ラー マーゴット

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解説

物語がすべてパソコンの画面上を捉えた映像で進行していくサスペンススリラー。16歳の女子高生マーゴットが突然姿を消し、行方不明事件として捜査が開始されるが、家出なのか誘拐なのかが判明しないまま37時間が経過する。娘の無事を信じたい父親のデビッドは、マーゴットのPCにログインして、InstagramFacebookTwitterといった娘が登録しているSNSにアクセスを試みる。だがそこには、いつも明るくて活発だったはずの娘とは別人の、デビッドの知らないマーゴットの姿が映し出されていた。「スター・トレック」シリーズのスールー役で知られるジョン・チョウが、娘を捜す父親デビッド役を演じた。製作に「ウォンテッド」のティムール・ベクマンベトフGoogleグラスだけで撮影したYouTube動画で注目を集めた27歳のインド系アメリカ人、アニーシュ・チャガンティが監督を務めた。

映画.comより引用


予告編

[鑑賞データ]

11/1(木)21:40 TOHOシネマズ新宿にて字幕版を鑑賞しました。(1日ということでサービスデーでした)

客席は7割くらい

 

テーマ「親子は普段からしっかり話しておこう」

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映画.comより引用

 

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あらすじ・雑感

※できるだけネタバレはしていませんが、どうしてもネタバレしたくない人は先に映画を観てから読んでください。

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映画.comより引用

本当にPCやスマホの画面だけで構成されていて、その中にいろんなアイディアが入っていて、さすが評判が高いだけあるなぁという感じでした。

 

家族のモンタージュを冒頭の7分間でサクッと見せて、だいたいこの家族がどんな経緯で現在に至るのかを見せていきます。

 

現在パートに入ってからは最初の方は割とホームコメディチックな感じで進みます。

とある理由から父娘の二人暮らしとなったキム家なんですが、思春期の娘なのでそれこそ関係はビミョーとなっています。 娘ともっと仲良くしたい父と、そんな父を避ける娘という世界中で繰り広げられている構図でしょう。

 

そして娘が行方不明となるサスペンスパートが始まってからは徐々に緊迫感が高まっていきますが、それも少しずつ不穏な感じになっていくので、まだ笑えるところがあります。

なんとか娘の手がかりを探そうとするのですが、ここでようやく自分は「娘のことを何も知らない」ということに気づきます。

これは、この映画がPCやSNSなどをメインに据えていますが、「娘のことを何も知らない、理解できない」というのは多分いつの時代のお父さんもぶち当たる壁だろうと思うので、結構普遍的なテーマを扱った映画だと思います。 この映画のルール上facetimeでの電話とチャットでのやりとりでその会話が表現されているんですが、強く叱りつけようと長文を打ち込んだけど、それを消して表現を和らげて送信するという場面は、世の娘を持つお父さんたちがみんなやってんだろうなぁと思うとちょっと切なくなります。

 

娘の失踪がどうも事件性があることに気づいて、警察に連絡してからは物語はだんだん加速していきます。 それこそ、娘のSNSのパスワードを次々に突破して関わりがある人間に次々コンタクトしていくんですが、オンライン上でもオフライン上でも娘は人との関わりが薄いようで、手がかりが現れてはそれが消えという繰り返しが続きます。 この中で秀逸なのは現代の若者が使っているwebサービスが次々と出てきて、それがうまく物語に絡んでくるところです。 これは今という時代をうまく表している小道具なので、今見ないとダメな映画になってしまっているとは思いますが。。。

でも、家族も含めて周囲が誰も信じられなくなるという描写や「ある悲劇」があってからの終盤の畳み掛けは、普遍的で「あっ」と言わせるどんでん返しや伏線回収が待っているのでそちらは是非劇場でチェックしてください。

 

あと、個人的にいいなと思ったのが、時間の流れを表現するのに最初は家族で一つのWindowsを使ってるんですが、現在パートではそれがMacになるので、それで時間の流れを示しつつ、家族のWindowsを調べて手がかりを探すというシーンがインターフェイスの違いでわかりやすくなり、良いテクニックだなと思いました。

 

主人公は娘を探すお父さんデビッド役のジョン・チョウです。

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映画.comより引用

 

行方不明になる娘マーゴット役のミシェル・ラーです。

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Book Beach Bunnyより引用

 

この事件の担当になる刑事ヴィック捜査官のデブラ・メッシングです。重要人物です。

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youtubeより引用

 

関連

スールー役でお父さんのジョン・チョウが出ていますね。

 

同じようにPC画面で進むスリラー作品としてはこの作品がありますね。

 

監督がインド系ということで、全然関係ないんですがヒットしたインド映画「バーフバリ」を貼っておきますね。

 

まとめ

トリッキーな作り方ですが、良質なサスペンススリラー映画でした。

オススメ度

(★★★★★)5/5

こんな人にオススメ

・妙齢なお嬢さんをお持ちのお父さん
・サスペンススリラー好きな人
・PCの画面が好きで好きでたまらない人