東京映画日記

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映画「ホイットニー オールウェイズ・ラヴ・ユー」感想

映画「ホイットニー オールウェイズ・ラヴ・ユー」感想

エンダ〜で有名な歌姫ホイットニー・ヒューストンの人生を描くドキュメンタリー

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作品データ

原題 Whitney 製作年 2018年 製作国 イギリス 配給 ポニーキャニオン、STAR CHANNEL MOVIES 上映時間 120分 映倫区分 G

スタッフ

監督 ケビン・マクドナルド
製作 サイモン・チン ジョナサン・チン リサ・アースパマー
製作総指揮 ニコール・デビッド パット・ヒューストン ウィル・クラーク アンディ・メイソン マイク・ルナゴール ザンヌ・ディバイン ローザンヌ・コーレンバーグ ジョー・パトリック
撮影 ネルソン・ヒューム
編集 サム・ライス=エドワーズ

キャスト

ホイットニー・ヒューストン
シシー・ヒューストン
エレン・ホワイト
メアリー・ジョーンズ
パット・ヒューストン
ボビー・ブラウン
クライブ・デイビス
ジョン・ヒューストン
ケビン・コスナー
ケニー・“ベイビーフェイス”・エドモンズ

解説

ホイットニー・ヒューストンの素顔に迫るドキュメンタリー。1980~90年代を代表する女性シンガーで、グラミー賞に8度輝き、全世界で2億枚以上のアルバム売り上げたホイットニー・ヒューストン。その輝かしい栄光の陰でボビー・ブラウンとの結婚を境に、薬物問題、複雑な家族問題などが話題を集めるようになり、2012年2月に48歳という若さで不慮の死を遂げた。ホイットニー・ヒューストン財団公認による本作では、ホームビデオなどの映像や音源など、膨大なアーカイブから未発表素材のほか、彼女の家族、友人、仕事仲間などの証言から、ホイットニー・ヒューストンの真の姿を紡いでいく。監督は「ブラック・セプテンバー 五輪テロの真実」で第72回アカデミー長編ドキュメンタリー賞を受賞したケビン・マクドナルド。

映画.comより引用


予告編

[鑑賞データ]

1/7(月)19:25 TOHOシネマズ新宿にて字幕版を鑑賞しました。

客席は5割くらいでした。

テーマ「歌姫の人生」

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映画.comより引用

 

hulu

あらすじ・感想

アト6でノーナリーブス西寺豪太さんのホイットニー特集が決まりましたね!超楽しみ!

 

お話はドキュメンタリーなので、大体ホイットニー・ヒューストンの人生を彼女の素晴らしい音楽を交えつつ赤裸々に描いていました。
インタビューには親族や、関わったレコード会社の人、そして一番驚いたのは元夫ボビー・ブラウンがインタビューに答えていたことでした。

 

音楽一家のサラブレッドだった

ニュージャージー州ニューアーク生まれのホイットニーはデビュー当時のお嬢様イメージとは違いゲットー育ちでした。(wikipediaによると住人の50%以上が黒人)
母シシー・ヒューストンはアレサ・フランクリンやエルヴィス・ プレスリーのバックコーラスを務め、本人もソロとしてデビューしていましたが、それほど大きなヒットには恵まれませんでしたが、幼い娘ホイットニーにその才能を見出すと自分が持てる技術全てを叩き込みます。
ホイットニーはそれに答え、天才シンガーとして才能を開花させます。
ある日16〜17歳になった彼女は突然声が出ないという母の代わりにステージに立ちます。
その姿はその年齢にして完全に母シシーのステージを再現し、観客を魅了するまでに成長していました。
いとこや叔母もプロのシンガーで、完全にそのシンガーの血は色濃くホイットニーに受け継がれたようですね。

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映画.comより引用

 

親友ロビン

ニューアーク(住民の大半が黒人)で起こった暴動をきっかけに一家は近隣のイースト・オレンジに引っ越し、そこでゴスペル聖歌隊に加わります。
つまり彼女のベースは多くの黒人シンガーがそうであるようにゴスペルになります。
そしてホイットニーはカトリック系の全寮制の女子校に通い、そこでマネージャーのような形でキャリアの多くを共にすることに親友ロビン・クロフォードと出会います。

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映画.comより引用

このロビン(左から2番目)とは親友であり恋人のような関係だったのかもしれません。

 

アリスタレコードとの契約

しばらくはモデルをやっていたのですが、シンガーとして着々と力をつけていきます。
レコード会社からのオファーは2社きていて、その2社のうち超敏腕プロデューサーのクライヴ・デイビス率いるアリスタレコードと契約します。
ここでテレビに初出演時の映像が流れますが、初々しくて良いんですよ。
但し、そこで見せたパフォーマンスは圧巻の歌声でした。
この放送内容は映画でフルで観れるのでオススメです。

 

衝撃だったスーパーボウル国歌斉唱

ヒット曲もでて瞬く間にスターになるのですが、おそらく彼女の人気を決定づけたのはこれなんじゃ無いでしょうか?
僕が小学生だったある日NFLスーパーボウルが行われたことがスポーツニュースで報道されていました。
そのオープニングで披露されたのがこのアメリカ国家The Star-Spangled Bannerです。

これがこの映画でも使われていて、映画館の大音量で聴けるだけでも観に行く価値あると思いますよ!

 

ボビー・ブラウンとの出会い

世間から同性愛者疑惑を持たれていたホイットニーでしたが、それを払拭するようにエディ・マーフィなど時のスターと浮名を流します。
そして、ある日ニューエディションからソロとして活動を始めたボビー・ブラウンが現れ、二人は恋に落ち結婚します。
しかし、これが結果的には悲劇的な最後の始まりだったのかもしれません。

 

映画ボディガード出演そしてAllways love you大ヒット

彼女のキャリアを決定づけたのは、この映画「ボディガード」出演と主題歌のオールウェイズ・ラブ・ユーのヒットでしょう。
ここは、あまりにも有名なのでわりとサーっと流されていたように思います。

 

頂点を極めていく妻と没落していく夫

この頃から夫ボビー・ブラウンとのキャリアの差が顕著になっていきます。
でも、ボビーは古いタイプの男性のため自分より妻が自分より稼ぐことが我慢できません。
ホイットニーもデュエット曲を作ろうとしたりするなど夫のキャリアを立て直そうと頑張りますが、ボビー本人が本気になってくれません。
次第に夫は浮気に走るようになり、ホイットニーも仕事に没頭するようになります。

 

DV問題、薬物問題

そして、ボビーによるDV問題や本人の薬物問題などでついにホイットニー自身も没落していきます。
アルコールの影響かそれとも薬物の影響かはわかりませんが映画では、とにかく声が出ていないろれつも回っていない太っているステージの様子が描かれていて、あの歌姫の面影は微塵もない惨憺たるステージでした。

 

復活そして突然の死

そんな状況でしたがボビーとの離婚も成立し、クライヴデイビスプロデュースで出したアルバムはビルボードチャート1位を獲得するなど見事復活を果たしたかに思えたのですが、またドラッグの問題などが再発し破産寸前であることが報じられ、晩年は寂しいものでした。

 

雑感

大体ホイットニーの人生の順を追って描かれたドキュメンタリーでしたが、ここまで詳細には知らなかった事実が多くあったのと、当時のフッテージが多く登場するので、ファンならずとも劇場で見た方がいい作品であることは間違いないでしょう。

関連

とりあえずベスト盤は押さえておきたいですね。

 

割とベタな話ですが、全盛期のホイットニーです。

 

ボビー・ブラウンの名盤です。

 

 

まとめ

アーティストとして奇跡的な人だったと思います。息が長い活躍をしてくれればよかったのに。。

オススメ度

(★★★★)4/5

こんな人にオススメ

ホイットニー・ヒューストンのファンの人
・自分より仕事ができなさそうな男と結婚しそうな女性
西寺郷太さんの特集を聴いた人