東京映画日記

主に映画のレビューについて書きます。

1987、ある闘いの真実

痛ましい事実は重く受け止めるとして、非常に面白い韓国ノワールでもあります。<ちょっとネタバレかも>

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作品データ

原題 1987: When the Day Comes 製作年 2017年 製作国 韓国 配給 ツイン 上映時間 129分 映倫区分 G

監督 チャン・ジュナン 撮影 キム・ウヒョン 編集 ヤン・ジンモ 音楽 キム・テソン

キャスト

キム・ユンソクパク所長
ハ・ジョンウチェ検事
ユ・ヘジンハン・ビョンヨン
キム・テリヨニ
ソル・ギョングキム・ジョンナム
パク・ヘスンチョ・ハンギョン
イ・ヒジュンユン・サンサム
カン・ドンウォンイ・ハニョル
ヨ・ジングパク・ジョンチョル

解説

「ファイ 悪魔に育てられた少年」のチャン・ジュナン監督が、韓国民主化闘争の実話を描いた社会派ドラマ。1987年1月、全斗煥大統領による軍事政権下の韓国。南営洞警察のパク所長は北分子を徹底的に排除するべく、取り調べを日ごとに激化させていた。そんな中、行き過ぎた取り調べによってソウル大学の学生が死亡してしまう。警察は隠蔽のため遺体の火葬を申請するが、違和感を抱いたチェ検事は検死解剖を命じ、拷問致死だったことが判明。さらに、政府が取り調べ担当刑事2人の逮捕だけで事件を終わらせようとしていることに気づいた新聞記者や刑務所看守らは、真実を公表するべく奔走する。また、殺された大学生の仲間たちも立ち上がり、事態は韓国全土を巻き込む民主化闘争へと展開していく。パク所長を「チェイサー」のキム・ユンソク、チェ検事を「お嬢さん」のハ・ジョンウ、学生デモに立ち上がる大学生を「華麗なるリベンジ」のカン・ドンウォンと豪華キャストが共演した。

映画.comより引用


予告編

[鑑賞データ]

新宿シネマートにて字幕版を鑑賞しました。

客席はほぼ満席。

テーマ「この事実を忘れてはならない」

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公式サイトより引用

事実をベースにしたかなり重いテーマでしたが、今年初めに観て面白かった映画「タクシー運転手」の少し後の時代だということで、気になって観に行きました。 お恥ずかしい話、自分が子供の頃にお隣韓国はこんな大変なことになっていたなんて、全く知らなかったので大変勉強になるし、大変痛ましいお話なんですが、それより何よりこのお話、おそらく映画としての面白さをかなり追求した面白い「ノワールもの」でもあるんですよ。 悪役のボスはこのおっさん

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映画.comより引用

キム・ユンソクさん演じるパク所長(拷問で有名な南営洞警察)です。

この人は熱い男ではあるのです北朝鮮出身で家族を共産党勢力に殺されていて、いわゆるアカに対して非常に強い恨みを抱いています。 なかなかいいラスボス感があります。

 

こいつらが悪役チーム(南営洞警察拷問部隊)です。

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映画.comより引用

 

 

そして殺された韓国大学の学生のために立ち上がるのが ・チェ検事

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映画.comより引用

 

中央日報東亜日報の記者

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映画.comより引用

 

・看守

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映画.comより引用

 

・学生たち

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youtubeより引用

という感じで、完全に善玉と悪玉の構造が出来上がるんです。

なので、隣国の歴史を知るのも大事ですが、普通に楽しんで観れると思います。

 

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映画.comより引用

この場面のセリフ回しとか完全にノワールものでしたよ。 個人的には民主化運動側に味方する看守役のユ・ヘジンさんのコクがある顔が良かったです。

まとめ

隣国で起こった大変な事件ですが、こんな政権が日本でも誕生しないようにしてほしいもんです。

オススメ度

(★★★★)5点満点中

こんな人にオススメ

ノワール好きな人
・韓国の近代史について学びたい人
・ユ・へジンさんが好きな人